〒210-0845川崎市川崎区渡田山王町15-8
湘南ビル1F 県立川崎高校正門前
風邪は私たちが一生のうちで最も多くかかる病気のうちの一つです。風邪に効くつぼはたくさんあります。
まずは手の大陰肺経の中から中府(ちゅうふ)というつぼを使います。このつぼは鎖骨の外側の下約3センチ大胸筋の上端にあり風邪をひいたり、咳が出ている時によく圧痛が出ている場所です。
また肘を伸ばした時に出来る肘内側中央のくぼみより外側に1~2センチの所にある尺沢(しゃくたく)は、風邪ひきの時は必ずと言ってよい程硬い圧痛が出ている所です。これを丹念に揉みほぐすと風邪の症状が徐々に楽になっていきます。
風邪をひくと胃腸の調子も悪くなり手足が冷たくなるので、それを補う意味で手三里(てさんり)や曲池(きょくち)、足三里(あしさんり)三陰交(さんいんこう)なども気持ち良い位の強さで指圧するととても楽になります。特にこれらのつぼに千年灸をすえると徐々に風邪の症状が治まって、体が温まってきます。
風邪が体の奥に入り込んでくると背中の肺兪(はいゆ)や大杼(だいじょ)にも圧痛が現れるようになります。うつぶせに寝てもらい、これらのつぼを親指で丹念に揉みほぐすと呼吸も楽になり、気の流れが巡ってくるようになり、とても楽になります。
またこれらの場所にお灸をすえると体が温まってくるようになり風邪の症状がおさまってきます。千年灸などを一か所につき1~2個すえると良いでしょう。裏紙をはがして火をつけたら、ツボに乗せるだけでお灸が出来るので、非常に便利です。
またお灸をすえる時はなるべくお風呂に入る時間から離してすえて下さい。お風呂の前後すぐは皮膚が柔らかくなっています。すえた箇所が水ぶくれになる事がありますので注意して下さい。
もしすえた跡が水ぶくれになったら、水ぶくれを破かないように注意して、バンドエイド等で患部をカバーして下さい。通常3~7日間位で治ります。
人それぞれ体格が違うように、つぼの位置には個人差があります。
人体図などで示してあるつぼの位置はあくまでも目安であり、おおよその場所を示したものと考えて下さい。実際臨床の現場ではこの基本になる場所の近くにある「生きたつぼ」を探して治療します。
生きたつぼには以下のような特徴があります。
1.周りの皮膚に比べて、カサついたり、ザラついたりして滑らかさがない。
2.皮膚の色がそこだけ白っぽかったり、赤かったり、または逆に黒っぽかったりしています。
3.他の場所に比べて、そこだけ冷えていたり、ほてっていたりする。
4.押してみると痛かったり、小さな硬いしこりがあったり、逆にそこだけ凹んでいたりする。
これらは生きたつぼの反応の一部です。鍼灸の臨床家はこのようにして生きたつぼを探して治療に使っているのです。
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